薬物依存症・性的少数派・少年非行

アリアーネは犯罪者には見えない。親しみのもてる人で、
職長になったばかりだ。彼女の班は約15人の女性から成る。
チョコレートの箱を折ったり、糊付けしたりするか、車のタンク
取付器具を作る。刑務所の警備は厳しく、逃げられそうにない
し、アリアーネは逃げていく　あてもない。彼女の家族は
犯罪者とかかわりたくないと思っている。子ども達は施設で
暮らしている。
仕事をしていると、ああだ　こうだと悩むこともない。作業は
単調で簡単だ。
刑務所内の労働は大切だ。刑執行の経費の一部を　それで
埋め合わせているのだから。
バーデン・ヴュルテンベルク州だけで　刑務所の運営に２億
500万ユーロかかっている。受刑者の労働で得られる収入は　
約1千万ユーロであり、これは刑執行　経費の５％になる。
所内の洗濯工場では一日に２トンの洗濯物を扱う。洗濯工場には　
ゴテスツェル刑務所の女性と他の刑務所の受刑者、一般の
人々が働く。家具製作部では　棚・椅子・机が作られる。所内の
調理・パン焼きをする受刑者もいる。所内の農場・庭の
手入れをする人、ゴミ処理をする人もいる。アリアーネの
ように作業場で働く人もいる。
顧客　獲得は難しい。なぜなら　多くの企業は自社の製品が
受刑者とつながりが　あるということを嫌うからだ。企業イメージを
傷つけると言うのだ。しかし　それでも刑務所内工場は機能している。
「品質と納期について信頼されているので　しばしば褒められる」
と刑務所の労働部門の長は言う。
（つづく）
下記サイトから：
http://www.zeit.de/karriere/2014-04/frauengefaengnis-arbeit-alltag