2010年12月23日
飯室勉 著、「放蕩息子 ある薬物依存症者の記憶」
税込1600円、編者 赤井悠蔵。
注文は 仙台ダルクへ FAX022-261-5340
著者が薬物に依存し始めてから 長いトンネルを
歩き続け、そして抜けだしてきた奇跡を
正直につづった本。
著者 いいむろ つとむ さん:
1963年横浜生まれ。14年間 薬物を使用し続け、
生きることも死ぬこともできなくなっていた時、
ダルク プログラムに出会う。
1998年 仙台ダルク代表 就任。
薬物予防啓発講演は 年間40回を超える。
ダルク創設者・日本ダルク代表 近藤恒夫さん
の御言葉:
私自身の薬物をやめ続けるためにダルクを創った。
そのダルクを利用し、まちがって 回復を続ける
人が次々とあらわれダルクが全国に広まった。
その一人がツトムだ。彼のバカでかい声が
新しく来た仲間達の心に共鳴することを祈る。
注文は 仙台ダルクへ FAX022-261-5340
著者が薬物に依存し始めてから 長いトンネルを
歩き続け、そして抜けだしてきた奇跡を
正直につづった本。
著者 いいむろ つとむ さん:
1963年横浜生まれ。14年間 薬物を使用し続け、
生きることも死ぬこともできなくなっていた時、
ダルク プログラムに出会う。
1998年 仙台ダルク代表 就任。
薬物予防啓発講演は 年間40回を超える。
ダルク創設者・日本ダルク代表 近藤恒夫さん
の御言葉:
私自身の薬物をやめ続けるためにダルクを創った。
そのダルクを利用し、まちがって 回復を続ける
人が次々とあらわれダルクが全国に広まった。
その一人がツトムだ。彼のバカでかい声が
新しく来た仲間達の心に共鳴することを祈る。
2010年12月20日
和高優紀さん・和歌山ダルク代表者・受賞
2010年11月25日に財団法人ソロプチミスト日本財団は
愛媛県での大会で 和高優紀さんに
社会ボランティア賞を与えました。
それに伴い 和歌山のソロプチミストさんから
来年1月に なにか いただけるそうです。
おめでとう ございます。
和歌山ダルクは 2005年に設立され 2008年に
一度、休眠状態になり 2009年に復活したと
聞いています。
再起は 設立と同じか それよりもナンギな
ことだったと推測いたします。
和歌山刑務所さんからの 推薦もいただけて
受賞されたのは 有り難いことでした。
愛媛県での大会で 和高優紀さんに
社会ボランティア賞を与えました。
それに伴い 和歌山のソロプチミストさんから
来年1月に なにか いただけるそうです。
おめでとう ございます。
和歌山ダルクは 2005年に設立され 2008年に
一度、休眠状態になり 2009年に復活したと
聞いています。
再起は 設立と同じか それよりもナンギな
ことだったと推測いたします。
和歌山刑務所さんからの 推薦もいただけて
受賞されたのは 有り難いことでした。
Posted by 伝兵衛 at
21:27
│Comments(0)
2010年12月11日
依存症回復施設「シナノン」in サンタモニカ
下記は「ビッグイシュー」2006年10月15日号
p.18~19から抜粋:
(ビッグイシューの古い号は3冊まとめたら
通信販売で買えます。この号は依存症特集。
買って 原文を読んでください)
河野貴代美さん(お茶の水女子大学客員教授)が、
地域社会をも巻きこんだ自助グループの依存症回復
施設「シナノン」の体験をもとに、依存症の根本的
問題は何かを語る。
★依存は悪なのか?
男は、酒で死ぬためにラスベガスにやってきた。
すでに、仕事も家族も友人もなくしている。泥酔状態の
視界に、ラスベガスのネオンが揺らめく。都会のオア
シスで、男は孤独のうちに生きてきたある娼婦と出会う。
二人は、同じように背負う孤独と哀しみに、互いに
惹かれ合い、娼婦は死を決意している男を必死に
支えようとする。
ニコラス・ケイジ扮するアルコール依存症の男を
題材にした映画『リービング・ラスベガス』。
河野さんは、この映画に登場する二人に、依存症と
いって簡単には片づけられない特別な感慨を抱く。
河野さんは、
「そもそも何にも依存していない人なんていない」と話す。
あえて言うならば、人は誰かや何かに依存して生きる
社会的な生き物だと思うんです」
河野さんが、精神分析や臨床心理学による依存症治療
を否定的にとらえるのは、「依存症は専門家のカウン
セリングやクスリを使うなどして、誰かに治してもらう
ものではない。最終的には、自分で回復するもの」と
考えるからだ。実際、依存症のための精神分析療法は
これまで、回復を約束されないまま精神病院や刑務所を
往来し、断酒を経て退院すれば、またアルコールや
薬物に戻っていくのが現実だった。
では、どうすれば依存症者の依存を根本的に解決
できるのか?
河野さんは、1960年代後半にアメリカ・カリフォル
ニア州サンタモニカで、自ら実際に体験したシナノンと
いう施設での試みが大きなヒントになる、という。
シナノンは、専門家による精神・医学的治療に頼らず、
依存症者たちが自助グループを通して回復を 試みた
自助施設。それは、アルコールや薬物依存、人格障害から
の回復という明確な目的を掲げ、ホテルの管理棟や居住区
の大きなアパー卜部を兼ね備えた、ちょっとした地域社会。
そこでは、1000人規模の人居者たちが外の世界を
自由に行き来しながら、施設の運営・維持にかかわる
仕事を持って生活していた。
そして日々の生活では、ゲームと呼ばれるアタック
セラピー(攻撃療法)やマラソンと呼ばれる不・眠不休の
セッションなど、多種多 様なプログラムが実践されていた。
「シナノンには、お酒をやめるための具体的なプログラム
があるわけではないんです。それよりも現実の行為、主と
して何を話し、どうふるまうかという他者との関係を問題
にする。日常のささいな出来事を取り上げて、原因と
なった人が周囲から攻撃され、本人が泣いたり、怒りを
爆発させるまで徹底的に攻撃される。それは、依存症に
なる人たちが言いたいことを言えずに気弱な性格の裏
に怒りを隠し、その代償にアルコールや薬物に手を
出すということを熟知したうえの、相手を丸裸にする
手法だった」
また、シナノンでは、名前や肩書きを一切必要と
しない無名性が基本。飲酒歴や薬物の経歴も問われず、
依存症であるかどうかも問わない。それらの手法は、
一切の社会的背景を取り除いた個人として、自由に
語り合いながら、自分とは何か? を見つめ直し、
自分を知る作業だった。
「依存症を克服するには、なぜ、自分は何かに
依存せざるを得ないのかという自分の性格傾向を知る
必要がある。
自分は何者で、これからどう生きていきたいのか?
そういう生き方の問題をさまざまな人間関係の中で
自覚し、発見していく。それが、シナノンが多くの
回復者を生み出すことができた理由だった」
「居住者には、私と同じ非依存者も多く含まれて
いて、社会的に自分を装わず、本当の自分で語れる
裸の環境を多くの人が求めていました。彼らを惹き
つけたのは、依存症からの回復の目的である自己の
内的成長や、対人関係の改善、その結果得られる
他者とのつながりや個人の尊厳のようなものだった」
と言う。
そうしたシナノンの経験から河野さんが学んだ
のは、依存症は社会的に構築され、根本的な回復を
目指すには血縁から解放されて新しい家族を
見つける、ということだった。
河野貴代美(かわの・きよみ)
1939年生まれ。シモンズ大学社会事業大学院修士課程修了。
現在、お茶の水女子大学開発途上国女子教育協カセンター
客員教授。アフガニスタンの女性や子どもを対象とした
心理的援助のプログラム作成に携わる。これまで40年に
わたって現場臨床にかかわる。日本フェミニストカウン
セリング学会代表理事。
著書に「わたしって共依存?」(NHK出版)、
『引っ込み思案をなおす本」(PHP研究所)、
性幻想』(中公文庫)などがある。
p.18~19から抜粋:
(ビッグイシューの古い号は3冊まとめたら
通信販売で買えます。この号は依存症特集。
買って 原文を読んでください)
河野貴代美さん(お茶の水女子大学客員教授)が、
地域社会をも巻きこんだ自助グループの依存症回復
施設「シナノン」の体験をもとに、依存症の根本的
問題は何かを語る。
★依存は悪なのか?
男は、酒で死ぬためにラスベガスにやってきた。
すでに、仕事も家族も友人もなくしている。泥酔状態の
視界に、ラスベガスのネオンが揺らめく。都会のオア
シスで、男は孤独のうちに生きてきたある娼婦と出会う。
二人は、同じように背負う孤独と哀しみに、互いに
惹かれ合い、娼婦は死を決意している男を必死に
支えようとする。
ニコラス・ケイジ扮するアルコール依存症の男を
題材にした映画『リービング・ラスベガス』。
河野さんは、この映画に登場する二人に、依存症と
いって簡単には片づけられない特別な感慨を抱く。
河野さんは、
「そもそも何にも依存していない人なんていない」と話す。
あえて言うならば、人は誰かや何かに依存して生きる
社会的な生き物だと思うんです」
河野さんが、精神分析や臨床心理学による依存症治療
を否定的にとらえるのは、「依存症は専門家のカウン
セリングやクスリを使うなどして、誰かに治してもらう
ものではない。最終的には、自分で回復するもの」と
考えるからだ。実際、依存症のための精神分析療法は
これまで、回復を約束されないまま精神病院や刑務所を
往来し、断酒を経て退院すれば、またアルコールや
薬物に戻っていくのが現実だった。
では、どうすれば依存症者の依存を根本的に解決
できるのか?
河野さんは、1960年代後半にアメリカ・カリフォル
ニア州サンタモニカで、自ら実際に体験したシナノンと
いう施設での試みが大きなヒントになる、という。
シナノンは、専門家による精神・医学的治療に頼らず、
依存症者たちが自助グループを通して回復を 試みた
自助施設。それは、アルコールや薬物依存、人格障害から
の回復という明確な目的を掲げ、ホテルの管理棟や居住区
の大きなアパー卜部を兼ね備えた、ちょっとした地域社会。
そこでは、1000人規模の人居者たちが外の世界を
自由に行き来しながら、施設の運営・維持にかかわる
仕事を持って生活していた。
そして日々の生活では、ゲームと呼ばれるアタック
セラピー(攻撃療法)やマラソンと呼ばれる不・眠不休の
セッションなど、多種多 様なプログラムが実践されていた。
「シナノンには、お酒をやめるための具体的なプログラム
があるわけではないんです。それよりも現実の行為、主と
して何を話し、どうふるまうかという他者との関係を問題
にする。日常のささいな出来事を取り上げて、原因と
なった人が周囲から攻撃され、本人が泣いたり、怒りを
爆発させるまで徹底的に攻撃される。それは、依存症に
なる人たちが言いたいことを言えずに気弱な性格の裏
に怒りを隠し、その代償にアルコールや薬物に手を
出すということを熟知したうえの、相手を丸裸にする
手法だった」
また、シナノンでは、名前や肩書きを一切必要と
しない無名性が基本。飲酒歴や薬物の経歴も問われず、
依存症であるかどうかも問わない。それらの手法は、
一切の社会的背景を取り除いた個人として、自由に
語り合いながら、自分とは何か? を見つめ直し、
自分を知る作業だった。
「依存症を克服するには、なぜ、自分は何かに
依存せざるを得ないのかという自分の性格傾向を知る
必要がある。
自分は何者で、これからどう生きていきたいのか?
そういう生き方の問題をさまざまな人間関係の中で
自覚し、発見していく。それが、シナノンが多くの
回復者を生み出すことができた理由だった」
「居住者には、私と同じ非依存者も多く含まれて
いて、社会的に自分を装わず、本当の自分で語れる
裸の環境を多くの人が求めていました。彼らを惹き
つけたのは、依存症からの回復の目的である自己の
内的成長や、対人関係の改善、その結果得られる
他者とのつながりや個人の尊厳のようなものだった」
と言う。
そうしたシナノンの経験から河野さんが学んだ
のは、依存症は社会的に構築され、根本的な回復を
目指すには血縁から解放されて新しい家族を
見つける、ということだった。
河野貴代美(かわの・きよみ)
1939年生まれ。シモンズ大学社会事業大学院修士課程修了。
現在、お茶の水女子大学開発途上国女子教育協カセンター
客員教授。アフガニスタンの女性や子どもを対象とした
心理的援助のプログラム作成に携わる。これまで40年に
わたって現場臨床にかかわる。日本フェミニストカウン
セリング学会代表理事。
著書に「わたしって共依存?」(NHK出版)、
『引っ込み思案をなおす本」(PHP研究所)、
性幻想』(中公文庫)などがある。
2010年12月10日
少年の薬物乱用予防/12月17日に貴志川中で防止大会
青少年の薬物乱用を防止するため、薬物による
影響の恐ろしさなどを説明する
「わかやまNO!DRUG!フェスティバル」が2010年
12月17日(金)、紀の川市立貴志川中学校
(同市貴志川町上野山)で行われる。
県薬物乱用対策推進本部が主催。近年、
青少年が大麻やMDMA(合成麻薬)などの薬物を
抵抗なく乱用する傾向があることから、乱用防止の
早期教育を目的に実施する。
講演では、民間の薬物依存症者回復支援団体
「和歌山ダルク」のスタッフが MDMAなどの
薬物が体に引き起こす悪影響を説明。
生徒による薬物乱用の断り方の実演や、◯☓クイズで
薬物使用を誘われても断れる方法を身に付ける。
当日は中学生250人のほか保護者や教育関係者
が出席する。一般の聴講も可能。
産経新聞和歌山版 2010年12月8日から抜粋。
影響の恐ろしさなどを説明する
「わかやまNO!DRUG!フェスティバル」が2010年
12月17日(金)、紀の川市立貴志川中学校
(同市貴志川町上野山)で行われる。
県薬物乱用対策推進本部が主催。近年、
青少年が大麻やMDMA(合成麻薬)などの薬物を
抵抗なく乱用する傾向があることから、乱用防止の
早期教育を目的に実施する。
講演では、民間の薬物依存症者回復支援団体
「和歌山ダルク」のスタッフが MDMAなどの
薬物が体に引き起こす悪影響を説明。
生徒による薬物乱用の断り方の実演や、◯☓クイズで
薬物使用を誘われても断れる方法を身に付ける。
当日は中学生250人のほか保護者や教育関係者
が出席する。一般の聴講も可能。
産経新聞和歌山版 2010年12月8日から抜粋。
Posted by 伝兵衛 at
21:01
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2010年12月05日
児童虐待防止法10年、日経の記事から抜粋(続き)
2010年11月30日 (下)から抜粋:
見出し:死亡の6割、母 加害。
「理想の子育て」 重荷に。
厚生労働省の2008年度の児童虐待死亡事例
検証報告書によると、加害者の約6割が実の
母親(無理心中を除く)だ。
虐待の裾野は貧困層などだけでなく普通の家庭に
も広がっている。
虐待当事者の心のケアに取り祖む「くじら
ホスピタル」(東京・江東)の上村順子理事長は
「虐待をしてしまう親は、子供と親の適切な
距離の取り方を経験せずに大人になったのでは」
とみる、一方、「最初から完璧な母性を持った
母親はいない」と付け加える。
挫折を経て、母性にたどりついた人もいる。
白井梓さん(仮名、29)は長男を、出産直後から
1歳までたたくなど虐待、夫が児童相談所に連絡、
1ヶ月一時保護してもらった。
子供は 一時保護されたことで 白井さんは変わった。
「10歳で母が亡くなり、自分か知らない理想の
母像を求められても無理だった」という。児童
相談所に一時保護してもらったことを経て、母親で
ある意味をようやく受け入れられたように
白井さんは感じている。
見出し:死亡の6割、母 加害。
「理想の子育て」 重荷に。
厚生労働省の2008年度の児童虐待死亡事例
検証報告書によると、加害者の約6割が実の
母親(無理心中を除く)だ。
虐待の裾野は貧困層などだけでなく普通の家庭に
も広がっている。
虐待当事者の心のケアに取り祖む「くじら
ホスピタル」(東京・江東)の上村順子理事長は
「虐待をしてしまう親は、子供と親の適切な
距離の取り方を経験せずに大人になったのでは」
とみる、一方、「最初から完璧な母性を持った
母親はいない」と付け加える。
挫折を経て、母性にたどりついた人もいる。
白井梓さん(仮名、29)は長男を、出産直後から
1歳までたたくなど虐待、夫が児童相談所に連絡、
1ヶ月一時保護してもらった。
子供は 一時保護されたことで 白井さんは変わった。
「10歳で母が亡くなり、自分か知らない理想の
母像を求められても無理だった」という。児童
相談所に一時保護してもらったことを経て、母親で
ある意味をようやく受け入れられたように
白井さんは感じている。
Posted by 伝兵衛 at
11:48
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2010年12月05日
少年非行への対策
青少年精神科医 Christian Bachmann は在来の対策
批判し、「スーパー乳母」が増えることを求める。
大事件を起こす非行少年は氷山の一角であり、社会的
言動についての障碍をもつ子どもや青年は ドイツに
70万~80万人いると見積もられている。これは
未成年人口の約8%にあたる。
これらの非行少年は 親の言うことを聞かず、学校を
さぼり、殴り合いをして、万引きや薬物をする。
Bachmann先生は ロンドンにある 精神科研究所と
国立子育て研究所で 効果的な青少年支援プログラム
を研究した。
以下は 同先生へのインタビュー:
非行少年は 親を殴るので 親はどうしようもない。
しかし精神科は 非行少年にとって適切な場ではない。
非行少年は 他人の言うことを聞かないし、摂食障害が
あるわけでないし、薬は効かない。非行の振舞は 教育の
問題であり、精神科の問題ではない。
非行少年は しばしば精神科を受診し、それから少年施設
に行き、しばらくして逃げ出す。どこへ 行っても
うまく いかない。
反社会的振舞は なかなか変わらない。効果的な対応を
受けなければ もっと悪くなる。
そのような少年が成人すると、多くは反社会的人格障害を
もつことになり、刑務所に入る人も少なくない。
今ドイツでは 少年施設やブートキャンプや「警官と
非行少年がサッカーをするプログラム」などに大金を
つぎ込んでいるが、これらは 効果があるかどうか
専門的に検証されていない。
世界的に研究されているプログラムに、
Multisystemic Therapy(MST)があり、12~16歳の少年を
対象としている。MSTを支える考えは「養育することを
親に教える」というこをである。「スーパー乳母
Super-Nannyの原則」と呼ばれる考えだ。
今までのドイツでの やり方は 非行少年を家庭から
引き離し、施設やブートキャンプへ入れると言うものだ。
MSTでは 非行少年と親に 普通の環境の中で 親子の
必要とすることを教える。MST治療では 同時に
4~5家族の面倒をみる。個々の少年に 多くの時間を
かけられる。解決法は まったく平凡なことであって、
親は 子どもが毎日、何をしているかを 繰り返し尋ねる
ことを 学習する。親子は 支援者・助言者に 24時間
アクセスできる。青少年局に問合せた場合は 何週間も
待たないといけないのとは 大変な違いである。
このプログラムは金がかかる。 一人の治療士には
1年に最高、7万ユーロかかる。しかし 施設は1日
約200ユーロかかるので 年間7万ユーロの出費になる。
一方、治療士は 1年に少なくとも8家族の治療をする。
8家族のうち1人を施設に入らないで済むようにできれば
治療士の年間給料が でる。(日本の児童養護施設でも
子ども1人あたり このくらいの措置費が支払われている)
MSTのプログラムを受けた非行少年について調査した
ところ、プログラムの14年後に 平均2年を刑務所で過ごし
ていた。普通の心理療法をうけた対照群においては
平均4年を 刑務所で過ごしていた。
ノルウエーでは MSTが全国的に実施されている。そこ
では プログラムの初めに 20%の非行少年が学校に
行っていて、終わりには80%が学校に行くようになって
いる。学校を卒業して人は 職に就く人が多く、社会的に
外れてしまう可能性が低くなる。
(つづく)
下記サイトから:
http://www.sueddeutsche.de/leben/diskussion-um-jugendgewalt-antisoziales-verhalten-waechst-sich-nicht-aus-1.1016321
アメリカで少年支援事業として人気のあったブート
キャンプは 高価であり、そのうえ反社会的振舞を
助長するということを アメリカの調査は示している。
ブートキャンプでは軍隊のように組織された環境で
青少年は学習するが、出所した後は 何の効果も
残らない。そのうえキャンプ内で他の非行少年と
知り合い さらに非行をすることもある。
ドイツでも 本当に効果のある支援に税金を使う
ようにすべきだ。アメリカで 反社会的振舞をする
子どもや青年のためのプログラムが 役に立って
いるか どうかが 検証された。その結果、約800の
プログラムのうち 八つだけが役に立ったと科学的に
証明された。
英国、スカンジナビア、アメリカで うまくいって
いるプログラムが ドイツでも機能しないはずがない。
まず予備調査が必要だ。
ドイツの青少年支援プログラムは 中央で組織されて
いるのでなく、各市が完全に独立して行っている。
そのうえ、青少年支援の予算を節約し、同時に
より良い支援を提供できるという意識を 関係者は
持っていない。予備調査をすることさえ 難しい。
非行は社会的費用を増やす。酔っ払ったり 暴力行為
をして 救急外来に来るし、酔っ払い用の緊急受付の
世話になる。精神科に来る非行少年もいるし、麻薬
からの回復支援リハビリを受けなければならない
人もいる。これらには 健保から多額の金が
でている。
アメリカで 効率的な青少年プログラムを実施した
ところ、施設での養育費と精神科の入院費を 半減できた。
青少年が裁判所の世話にならないように すれば
司法の費用も減らせる。1日に1人を拘留すると
約100ユーロかかる。
教育困難な生徒のための支援学校へ送り込む生徒が
減って、普通校に行く生徒が増えれば、教育費用も
節約できる。
学校を中退しないで 卒業する生徒が増えれば
就職率もよくなり 社会全体にとって 経費の節約になる。
そして 社会は非行少年を見放していないという
ことを示すことにもなる。
イギリスでは 保健省と 子ども・学校・家庭省が
共同で MSTの調査のために 数百万ユーロを用意
している。ドイツでも それは可能だろう。
大半の親は 子どもをうまく教育したいと 思っている
が、どうしていいか 習っていない親もいる。
こどもを教育することを人は学習できる。一方、薬物の
濫用、職業教育の市場、労働市場をコントロールする
ことは 難しい。
親は 子どもが非行したことに ついて 罪はない
けれども、親は諸問題を除去する際に つねに
中心的な役割を果たす。
(おしまい)
下記サイトから:
http://www.sueddeutsche.de/leben/diskussion-um-jugendgewalt-antisoziales-verhalten-waechst-sich-nicht-aus-1.1016321-2
★別のブログのカキコミを貼りつけました。
管理人が同じなので パクリでないです。
批判し、「スーパー乳母」が増えることを求める。
大事件を起こす非行少年は氷山の一角であり、社会的
言動についての障碍をもつ子どもや青年は ドイツに
70万~80万人いると見積もられている。これは
未成年人口の約8%にあたる。
これらの非行少年は 親の言うことを聞かず、学校を
さぼり、殴り合いをして、万引きや薬物をする。
Bachmann先生は ロンドンにある 精神科研究所と
国立子育て研究所で 効果的な青少年支援プログラム
を研究した。
以下は 同先生へのインタビュー:
非行少年は 親を殴るので 親はどうしようもない。
しかし精神科は 非行少年にとって適切な場ではない。
非行少年は 他人の言うことを聞かないし、摂食障害が
あるわけでないし、薬は効かない。非行の振舞は 教育の
問題であり、精神科の問題ではない。
非行少年は しばしば精神科を受診し、それから少年施設
に行き、しばらくして逃げ出す。どこへ 行っても
うまく いかない。
反社会的振舞は なかなか変わらない。効果的な対応を
受けなければ もっと悪くなる。
そのような少年が成人すると、多くは反社会的人格障害を
もつことになり、刑務所に入る人も少なくない。
今ドイツでは 少年施設やブートキャンプや「警官と
非行少年がサッカーをするプログラム」などに大金を
つぎ込んでいるが、これらは 効果があるかどうか
専門的に検証されていない。
世界的に研究されているプログラムに、
Multisystemic Therapy(MST)があり、12~16歳の少年を
対象としている。MSTを支える考えは「養育することを
親に教える」というこをである。「スーパー乳母
Super-Nannyの原則」と呼ばれる考えだ。
今までのドイツでの やり方は 非行少年を家庭から
引き離し、施設やブートキャンプへ入れると言うものだ。
MSTでは 非行少年と親に 普通の環境の中で 親子の
必要とすることを教える。MST治療では 同時に
4~5家族の面倒をみる。個々の少年に 多くの時間を
かけられる。解決法は まったく平凡なことであって、
親は 子どもが毎日、何をしているかを 繰り返し尋ねる
ことを 学習する。親子は 支援者・助言者に 24時間
アクセスできる。青少年局に問合せた場合は 何週間も
待たないといけないのとは 大変な違いである。
このプログラムは金がかかる。 一人の治療士には
1年に最高、7万ユーロかかる。しかし 施設は1日
約200ユーロかかるので 年間7万ユーロの出費になる。
一方、治療士は 1年に少なくとも8家族の治療をする。
8家族のうち1人を施設に入らないで済むようにできれば
治療士の年間給料が でる。(日本の児童養護施設でも
子ども1人あたり このくらいの措置費が支払われている)
MSTのプログラムを受けた非行少年について調査した
ところ、プログラムの14年後に 平均2年を刑務所で過ごし
ていた。普通の心理療法をうけた対照群においては
平均4年を 刑務所で過ごしていた。
ノルウエーでは MSTが全国的に実施されている。そこ
では プログラムの初めに 20%の非行少年が学校に
行っていて、終わりには80%が学校に行くようになって
いる。学校を卒業して人は 職に就く人が多く、社会的に
外れてしまう可能性が低くなる。
(つづく)
下記サイトから:
http://www.sueddeutsche.de/leben/diskussion-um-jugendgewalt-antisoziales-verhalten-waechst-sich-nicht-aus-1.1016321
アメリカで少年支援事業として人気のあったブート
キャンプは 高価であり、そのうえ反社会的振舞を
助長するということを アメリカの調査は示している。
ブートキャンプでは軍隊のように組織された環境で
青少年は学習するが、出所した後は 何の効果も
残らない。そのうえキャンプ内で他の非行少年と
知り合い さらに非行をすることもある。
ドイツでも 本当に効果のある支援に税金を使う
ようにすべきだ。アメリカで 反社会的振舞をする
子どもや青年のためのプログラムが 役に立って
いるか どうかが 検証された。その結果、約800の
プログラムのうち 八つだけが役に立ったと科学的に
証明された。
英国、スカンジナビア、アメリカで うまくいって
いるプログラムが ドイツでも機能しないはずがない。
まず予備調査が必要だ。
ドイツの青少年支援プログラムは 中央で組織されて
いるのでなく、各市が完全に独立して行っている。
そのうえ、青少年支援の予算を節約し、同時に
より良い支援を提供できるという意識を 関係者は
持っていない。予備調査をすることさえ 難しい。
非行は社会的費用を増やす。酔っ払ったり 暴力行為
をして 救急外来に来るし、酔っ払い用の緊急受付の
世話になる。精神科に来る非行少年もいるし、麻薬
からの回復支援リハビリを受けなければならない
人もいる。これらには 健保から多額の金が
でている。
アメリカで 効率的な青少年プログラムを実施した
ところ、施設での養育費と精神科の入院費を 半減できた。
青少年が裁判所の世話にならないように すれば
司法の費用も減らせる。1日に1人を拘留すると
約100ユーロかかる。
教育困難な生徒のための支援学校へ送り込む生徒が
減って、普通校に行く生徒が増えれば、教育費用も
節約できる。
学校を中退しないで 卒業する生徒が増えれば
就職率もよくなり 社会全体にとって 経費の節約になる。
そして 社会は非行少年を見放していないという
ことを示すことにもなる。
イギリスでは 保健省と 子ども・学校・家庭省が
共同で MSTの調査のために 数百万ユーロを用意
している。ドイツでも それは可能だろう。
大半の親は 子どもをうまく教育したいと 思っている
が、どうしていいか 習っていない親もいる。
こどもを教育することを人は学習できる。一方、薬物の
濫用、職業教育の市場、労働市場をコントロールする
ことは 難しい。
親は 子どもが非行したことに ついて 罪はない
けれども、親は諸問題を除去する際に つねに
中心的な役割を果たす。
(おしまい)
下記サイトから:
http://www.sueddeutsche.de/leben/diskussion-um-jugendgewalt-antisoziales-verhalten-waechst-sich-nicht-aus-1.1016321-2
★別のブログのカキコミを貼りつけました。
管理人が同じなので パクリでないです。
2010年12月04日
児童虐待防止法10年、日経の記事から抜粋
児童虐待防止法10年 震える小さな命 第2部。
日本経済新聞 2010年11月27日28日 (上中)
から抜粋。
11月27日の記事から:
見出し:生き延びても癒えぬ傷。
心のゆがみ・人生に深い影
生きている意味を否定され続けた子どもが自分を
信じて前向きになるには時間もかかる。
山梨県立大の西沢哲教授(臨床心理学)は
「発達途上の子供は長期間の不適切な養育によって、
情緒や行動様式にゆがみが生じる」と強調する。
養護施設職員や里親による”育て直し”や、
心理療法の取り組みはあるが、
「過去から完全に解放することは難しい」と
西沢教授は語る。
ゆがみを抱えた子供が治療を受ける場の一つが
全国約30力所の情緒障害児短期治療施設(情短)だ。
もとは非行や不登校を想定していたが、今や被虐待経験の
ある入所児童が7割を超える。
ゆがみは 暴力のようなわかりやすい形で表に出る
とは限らない。感情・感覚まひ と言う 形で
出ることもある。
一見、虐待を受けたとは感じさせない子だったが
母子家庭で育児放棄(ネグレクト)と身体的虐待を
受けた男児は、喜怒哀楽が表に現れず、何を言われて
もただ笑っていた。「環境に適応するための防衛
反応で、感情や感覚がまひしていた」
と医師は振り返る。
11月28日の記事から:
見出し: 密室の性被害。タブー意識、告白に壁。
千葉県在住の40代女性は成人するまで実父の
性虐待を受けた。だが結婚後21歳で当時の夫に話す
まで誰にも打ち明けらずにいた。20年を経た今も
うつ病や睡眠障害、摂食障害に苦しむ。
つらい現実から逃れる防衛本能で、被害の記憶を
失う「解離性障害」も多い。
被害を掘り起こす過程で子どもがさらに傷つく
二次被害を防ぐ取り組みもある。
幼児でも被害を説明できるよう、人形や絵を使う。
神奈川県中央児童相談所(藤沢市)の「司法面接」だ。
司法面接は 刑事告発の証拠を得る手段だが、
子供がうまく説明できない ことも多く、従来は
何度も面接を重ね、二次被害を生みかねなかった。
同児相は米国を参考に質問項目を工夫した。
今年から面接者や、面接者を養成する講師役向け
研修も国内で初めて開かれた。
(30日の記事については 12月5日にカキコミ)
日本経済新聞 2010年11月27日28日 (上中)
から抜粋。
11月27日の記事から:
見出し:生き延びても癒えぬ傷。
心のゆがみ・人生に深い影
生きている意味を否定され続けた子どもが自分を
信じて前向きになるには時間もかかる。
山梨県立大の西沢哲教授(臨床心理学)は
「発達途上の子供は長期間の不適切な養育によって、
情緒や行動様式にゆがみが生じる」と強調する。
養護施設職員や里親による”育て直し”や、
心理療法の取り組みはあるが、
「過去から完全に解放することは難しい」と
西沢教授は語る。
ゆがみを抱えた子供が治療を受ける場の一つが
全国約30力所の情緒障害児短期治療施設(情短)だ。
もとは非行や不登校を想定していたが、今や被虐待経験の
ある入所児童が7割を超える。
ゆがみは 暴力のようなわかりやすい形で表に出る
とは限らない。感情・感覚まひ と言う 形で
出ることもある。
一見、虐待を受けたとは感じさせない子だったが
母子家庭で育児放棄(ネグレクト)と身体的虐待を
受けた男児は、喜怒哀楽が表に現れず、何を言われて
もただ笑っていた。「環境に適応するための防衛
反応で、感情や感覚がまひしていた」
と医師は振り返る。
11月28日の記事から:
見出し: 密室の性被害。タブー意識、告白に壁。
千葉県在住の40代女性は成人するまで実父の
性虐待を受けた。だが結婚後21歳で当時の夫に話す
まで誰にも打ち明けらずにいた。20年を経た今も
うつ病や睡眠障害、摂食障害に苦しむ。
つらい現実から逃れる防衛本能で、被害の記憶を
失う「解離性障害」も多い。
被害を掘り起こす過程で子どもがさらに傷つく
二次被害を防ぐ取り組みもある。
幼児でも被害を説明できるよう、人形や絵を使う。
神奈川県中央児童相談所(藤沢市)の「司法面接」だ。
司法面接は 刑事告発の証拠を得る手段だが、
子供がうまく説明できない ことも多く、従来は
何度も面接を重ね、二次被害を生みかねなかった。
同児相は米国を参考に質問項目を工夫した。
今年から面接者や、面接者を養成する講師役向け
研修も国内で初めて開かれた。
(30日の記事については 12月5日にカキコミ)
Posted by 伝兵衛 at
14:16
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2010年12月04日
ギャンブル依存症・講演
こころの健康講座
「依存症ってどういうこと?治せるの?」
2010年12月12日(日)午後1時半、和歌山市手平の
ビッグ愛9階。
ギャンブル依存ファミリーセンター・ホープヒルの
町田政明理事長が講演する。無料。希望者は
県精神保健福祉センター
(073・435・5194)・定員80人。
「依存症ってどういうこと?治せるの?」
2010年12月12日(日)午後1時半、和歌山市手平の
ビッグ愛9階。
ギャンブル依存ファミリーセンター・ホープヒルの
町田政明理事長が講演する。無料。希望者は
県精神保健福祉センター
(073・435・5194)・定員80人。