2009年02月09日
家裁の犯したもう一つの過ち・井垣 康弘
君たちのために
産経新聞 2009年2月4日 夕刊 連載
金属バットで通行人の頭を殴り財布を強奪した17歳
の高校2年生の話の続きである。暴走族仲間のために
「金策」の必要があったに せよ、バットで通行人の頭
まで殴るものかという素朴 な疑問を抱く人が圧倒的に
多いだろう。
「暴力肯定的価値観」をしっかり身につけて いたこの
少年は「無関係の人に、命にかかわるほどの暴力を
振るうことができる度胸」 こそが周囲からの
称賛を集め,畏怖させ、それが自分の将来の利益につながると
確信していたのであった。
そのような価値観は、幼児のころから父親の暴力に
よる「しつけ」を受け続け、中学2年生の夏、腕力で父親を
たたき伏せた歴史がはぐくんだものであった。
中2の夏、地域の暴走族と遊び、走っているバイクを
強奪する事件を起こし、初等少年院に入れられた。
この時が、「暴力肯定的価値観」を矯正する最初の
「チャンス」だったが、家裁が短期処遇を選択したの
が惜しい。
短期は5ヵ月ほどの処遇であるため、基本的生活習
慣の改善止まりになってしまうことが多い。
もう一つ、家裁は過ちを犯している。中2のバイク
強奪事件は、少年が営々として身につけてきた「暴力
肯定的価値観」の発露そのものであったことが分かっ
ていたのに、審判で親子にその説明をすることを怠っ
たのである。
(弁護士、元家裁判事)
産経新聞 2009年2月4日 夕刊 連載
金属バットで通行人の頭を殴り財布を強奪した17歳
の高校2年生の話の続きである。暴走族仲間のために
「金策」の必要があったに せよ、バットで通行人の頭
まで殴るものかという素朴 な疑問を抱く人が圧倒的に
多いだろう。
「暴力肯定的価値観」をしっかり身につけて いたこの
少年は「無関係の人に、命にかかわるほどの暴力を
振るうことができる度胸」 こそが周囲からの
称賛を集め,畏怖させ、それが自分の将来の利益につながると
確信していたのであった。
そのような価値観は、幼児のころから父親の暴力に
よる「しつけ」を受け続け、中学2年生の夏、腕力で父親を
たたき伏せた歴史がはぐくんだものであった。
中2の夏、地域の暴走族と遊び、走っているバイクを
強奪する事件を起こし、初等少年院に入れられた。
この時が、「暴力肯定的価値観」を矯正する最初の
「チャンス」だったが、家裁が短期処遇を選択したの
が惜しい。
短期は5ヵ月ほどの処遇であるため、基本的生活習
慣の改善止まりになってしまうことが多い。
もう一つ、家裁は過ちを犯している。中2のバイク
強奪事件は、少年が営々として身につけてきた「暴力
肯定的価値観」の発露そのものであったことが分かっ
ていたのに、審判で親子にその説明をすることを怠っ
たのである。
(弁護士、元家裁判事)
Posted by 伝兵衛 at
18:24
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