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2007年11月01日

非行少年の調査・審判は非公開、報道も匿名

君たちのために
産経新聞 連載 2007年10月31日

上手なうそ
井垣 康弘 弁護士

 非行少年の調査や審判は非公開で、報道も匿名扱いだから、
少年の更生にとっては好都合である。
 私白身、京都大学法学部2年生であった19歳時に、
スクーターの無免許運転でつかまり、大阪家裁に呼ばれ、
調査官の面接で散々油を絞られた(『少年裁判官ノオト』
1ページ)。

 しかし後日、司法試験を受けようかと思ったときに、
何ら心の妨げにはならなかった。それどころか、
30年後に少年審判を担当することになって、調査官
面接の「負の部分の経験」が思わぬ役に立った。

 審判の席で、少年の進路が話題になることは結構多い。警察
官・家裁調査官・弁護士志望の少年が時々いる。もちろん、
ニコニコして、「頑張ってくれたまえ」と激励するのだが、
「今回の非行や処分を内証にしていて構わないのですか?」
と聞かれることがある。「もちろんです。隠して構いません。
親と相談して上手にうそをつきなさい。家裁調査官志望の場合
でも、事件担当部署から漏れることは絶対にないので安心
してください」と言う。少年たちが積極的にチャレンジして
志望を果たしてもらいたいと切望している。

 一つ、きめ細やかな配慮をした事例を説明する。医学部志望
の高校生が、隣県の大学を掛け持ち受験した。遅刻しそうに
なって、駅前のパチンコ店の前から、鍵がついたままになっ
ている自転車を無断借用しようとした。30センチほど引き出した
ところを、見張っていた警官に捕まった。

 事情を説明して先に受験し、取調べは後回しにしてもらったが、
その大学は不合格で、地元の大学の医学部に合格した。時価
2000円のポロ自転車で、普通なら簡易送致で事案軽微・
不開始で終了する事例だが、親が「自転車を30センチ動かしただけ
で窃盗になるのか?」と争ったため、「否認事件」として
通常送致されてきた。家裁の調査官調査でも保護の必要性は
認められなかったが、親が裁判官の法的判断がほしいという
ので、審判が開かれ 「試験の会場へ行くため無断借用する
意思がある場合、自転車を手に掛けて1センチでも動かせば
窃盗既遂罪が成立する」と説明すると、その点は簡単に納得
していただいた。

 「医師になることに差し障らないか?」と尋ねられたので、
なるほどそれが心配で粘っていたのだと納得が行った。
 そこで、「審判を開いたので、保護的措置不処分という扱
いになるが、どこから問い合わせがあっても一切回答しないの
で安心です。自転車盗や万引などで簡易送致され、事案軽微・
不開始の履歴のある大学生はそこそこいますが、何も問題は
生じていません」と説明したら、 「それでは、その不開始
とやらにしてください」と頼まれた。

 そこで審判開始決定を取り消して、保護的措置・不開始の決
定にしてあげた。親子は、うれしそうな顔付きで帰っていっ
た。きっと医者になって、社会に貢献してくれているだろう。
  


Posted by 伝兵衛 at 16:42Comments(0)