QRコード
QRCODE

和歌山の情報発信
ブログポータル

ログインはTOPページで
私も作ってみる


[PR] 和歌山情報ブログでチェックイコラブログ
[PR] 商品ページ1ページからリニューアル!!楽天ヤフーOK!現在キャンペーン


アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 4人
プロフィール
伝兵衛
伝兵衛
オーナーへメッセージ

2007年11月15日

母親の普通の愛情「ホームレス中学生」から

連載 君たちのために 井垣 康弘
産経新聞 2007年11月14日 夕刊

 「どうしたら子どもを非行に走らせないようにできますか」
という質問を受けたら、私は 「ごく普通に愛情をそそいで育
てたら、子どもは非行に走りません」と断言するが、納得して
もらえず困っていた。

 だが、最近出版された田村裕著『ホームレス中学生』に登場
するお母さんの子育てを「普通に愛情をそそぐこと」の具体例
として説明すると、全員が即座に「分かった!」と顔が輝く。
本当に助かる。

 田村少年は中学2年生の夏、一家が突然「解散」して公園でホ
ームレス生活をせざるを得なくなった。公園の草や段ボールま
で食べたが、飢え死に寸前の状態で、コンビニのパン売り場の
前に行き、よだれを垂らした。盗むか盗まないか迷いに迷った。

 そのとき、小学校5年生のときに死んだお母さんの顔が浮か
んだ。お母さんが見ていたらどんな顔をするか、それを考える
と、どうしても盗む気になれたかった。腹の虫が負けて公園に
帰ると幸い、パンの耳を鳩にあげているおじさんに出合い、そ
れを分けてもらって食べ、命がつながった。

 田村少年は「あの日、もしパンを盗んでいたら僕の人生がどう
なっていたかを考えると、ぞっとする。お母さんが見ていてく
れた。お母さんが止めてくれた。お母さんが守ってくれた」
と喜ぶ。

 ところが、このお母さんが、ごく普通のお母さんなので
ある。田村少年の頭を何度も巡るお母さんとの温かい
思い出が30ほど書かれている(幼児期に万引をして
たたかれたことも入っている)が、主なものを要約させても
らう。この親子関係が田村少年の万引を阻止したのである。

 ◇外で遊ぶのが好きで、いつも服や靴下をドロドロにして帰
ったが、お母さんは「もう、こんなに汚して」と口では言いな
がら、うれしそうな表情を浮かべていた。そして真っ白に洗濯
してくれた。
 ◇(よく忘れ物をするのに)僕が大好きだった牛乳だけは一
度も買い忘れがなかった。

 ◇お風呂で、頭のてっぺんから足のつま先までしっかり洗っ
てくれた。湯船に一緒に浸かると、僕の肩に手でお湯をすくっ
てチャプチャプ掛けてくれた。すごく好きで、とても気持ち良
かった。至福の時間だった。毎日お母さんと一緒に風呂に入っ
た。
 ◇幼稚園のころからお母さんがスーパーのレジで働き出し
た。毎日迎えに行った。晩ご飯の買い物をしてお母さんと手を
つないで一緒に歩いた。安心感に満ちた楽しい帰り道だった。
 ◇湯豆腐は苦手で、「熱くて食べられへん」とダダをこねる
と、豆腐をフーフーして食べさせてくれた。それだけで不思議
と豆腐をおいしく感じた。お母さんの不思議な愛の調味料(だ
った)。
 ◇こたつで寝ると、布団まで抱っこしていってくれるので、
何度もこたつで寝たふりをして抱っこしてもらった。
 ◇小学校5年生のとき、お母さんは病院でがんで亡くなった
が、最後まで家族に心配を掛けまいと笑顔だった。
 (弁護士)

★非行をする子を持つ親は こう言われると辛い。
「ホームレスの中学生」についての記事を読んで 私は
乳児院・児童養護施設にいる子どもの のことを考えて
その子たちとの 対比で 「普通の愛情」を思います。
けれど たいていの人は 家庭での愛情不足=非行 
という風に結びつけるのでしょうか?
  


Posted by 伝兵衛 at 08:33Comments(0)