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2009年05月25日

刑務所か少年院か/見逃した矯正の機会

産経新聞 連載 「裁く時、第3部 判断の重み」3.
2009年5月24日から 抜粋:
記事は買って読んでください。

2008年10月、大阪地裁で行われた模擬裁判。
小さいころから父親に暴力をふるわれて育らた少年が、
仲間と一緒に路上強盗をして被害者に大けがをさせた
という設定だ。この少年に、刑務所での刑罰を科す
刑事処分にすべきか、それとも家裁に移送したうえで
少年院などで矯正教育を施す保護処分にすべきか。
これが最大の争点だった。
 裁判官3人と裁判員6人による評議の冒頭、一人の裁判
員が問いかけた。「暴力的な家庭で育ち、性格がねじ曲が
った少年にどんな教育をすれば更生するか、イメージでき
ますか?」
 傍聴していた元家裁判事、井垣康弘(69)は「保護処分が
ふさわしい」と感じていた。だが、裁判長全員が「イメー
ジできない」として刑事処分を決定、議論は量刑に移され
た。
 「少年刑務所と少年院の違いがまったく理解されていな
い」。井垣は愕然とした。
     × × ×
 少年院は、家庭環境などでゆがんでしまった少年を時間
をかけて育て直す施設だ。与えられた作業を黙々とこなし
て刑期を過ごす刑務所とは根本的に異なる。
  
 ただ、単に少年院で矯正教育を受けさせればいいという
わけではない。公判や少年審判での審理は極めて重要にな
る。その教訓になった例が、平成17年に大阪市浪速区で姉
妹を殺害した死刑囚、山地悠紀夫(26)。16歳のときに山口
県で母親を撲殺し、家裁で保護処分相当と判断されて少年院
に送られた。大阪事件は出院の1年半後のことだった。

 しかし、この審判では重大なことが見落とされていた。
山地は少年院で精神科医からアスペルガー症候群と診断さ
れた。にもかかわらず、山地は特別な教育を施されないま
ま出院した。
     × × ×
 少年事件の背景には発達障害や発育遅滞が潜んでいるケー
スは少なくない。
 井垣は、少年事件厳罰化議論のもとになった9年の神戸
連続児童殺傷事件で、鑑定医の意見を重視し、当時14歳の
少年を医療少年院に送致する決定をした。
 山地の大阪事件の弁護人を務めた橋口玲(40)は「出院後
も精神医療を継続して受けさせていれば再犯という最悪の
結果は防げたのではないか」と指摘し、「裁判員裁判では
積極的に精神鑑定を行うべきだ」と提案する。
   


Posted by 伝兵衛 at 20:34Comments(0)