薬物依存症・性的少数派・少年非行

（元の1から6までのカキコミをまとめて）
（下記サイトに　超豪華な億万長者用依存症クリニックの写真11枚）

Jasmin Roggは有名人用薬物離脱クリニック「プロミセズ治療センター」
の設立者と結婚した。その後、彼女はヘロインと酒に依存するように
なった。今　彼女はベバリーヒルスで依存症治療所を開業している。
Roggは　長年カリフォルニアに住んでいるのに、ミュンヘン弁で話す。
ときどきドイツ語の単語が　出てこないこともあり、アメリカ語の特徴が
入っている。
彼女は「地獄から戻った」旅路を「今はやめた」という本に書いた
（Suedwest Verlagから出版した）。

今　彼女はLeon Hendrixと一緒に住んでいる。彼はジミー・ヘンドリックス
の異父（異母）兄弟だ。
開業する前、彼女は　世界でもっとも有名な薬物離脱クリニックの一つ
「プロミセズ治療センター」（ロスアンゼルスにある）で働いていた。
このセンターに入所したことのある有名人には　ブリットニー・スピアーズ、
チャーリー・シーン、ロバート・ダウニーJr,ベン・アフレック、それに
もちろん　リンゼーローハンなどがある。
Roggも　このセンターで何年も前に治療をうけた。今の彼氏Leon
も　きょうだいのジミーと同様に酒と薬物の虜になっていたが、今　64歳で　
酒も薬物も止まっている。(続く）
下記サイトから：
http://www.welt.de/vermischtes/article109404625/Eine-progressive-letztlich-toedliche-Krankheit.html

Roggによると　依存症は重症だとか軽いとか区別するのでなく、
むしろ　依存症がどのような段階であるかを　判断する方がいい。
依存症は　進行性であり、ついには死に至る病気だ。つまり　
治療を受けさせないで　放っておくと　内臓は解毒作業に疲れ
果て　働かなくなる。
生活環境が　どんなものであっても　薬物依存症の経過は　
ほとんど変わらない。脳内のドーパミン受容体の不足、心の
動揺と不安、神経過敏と不満が　引き起こされる。この神経
過敏状態は　健康な人には　分からない。
アルコール・睡眠剤・精神安定剤を　やるか、あるいは　それらを
断念するかという選択をするのは　その人に任される。（続く）

★名声と依存症
芸能界では　薬物とのつき合いが　度を過ごしているように見える。
これについてドイツの精神科医　Borwin Banaelowは　名声を
求める努力が「不安と過剰な圧力」を生み出していると　述べている。

ナンシー・レーガンは　80年台に薬物とアルコールの濫用との闘いに
献身した。彼女が提唱した「ダメ絶対！」（のような）スローガン
”Just say no!"について　依存症者は　ただ笑うだけだと　
ジャスミン・ログは言う。
このインタビューの間に　ログの彼氏　Helmutが散歩から帰ってきた。
ヘルムートは　ジャスミンの初恋の人であり、知り合ったのは　ミュン
ヘンで　二人とも十代の頃だった。彼は彼女の家族　特に父親と
うまくいかなかった。
ジャスミンは戦後まもなく　ミュンヘンで生まれた。父親はユダヤ人で
あり、ルーマニアでホロコーストを生き延び、1947年にドイツに来た。
イタリア系でカトリック信者の妻とは　ドイツへの旅の途中で知り
合った。ドイツは旅の途中の滞在地のはずだった。父親はアメ
リカに移住したかった。夫婦は極貧だった。
夫婦がアメリカへの移住を申請し、その承認を待っている間、
稼がなければならなかった。承認がくる前に　靴店を開くことに
なり、そうしているうちにジャスミンが生まれたので　ミュンヘンに
居続けた。
ジャスミンは　恥ずかしいという気持ちと排除されているという
雰囲気の中で育った。ミュンヘンでは「ヒットラーの頃の方が
良かった」という言葉をしばしば聞いた。ジャスミンの親友の家に
は　オウムが居て、客が来ると「ハイルヒトラー！」と挨拶していた。
カトリック系の学校で　親の仕事について話すと　級友たちに「そうだ
、ここにはユダヤ人もいる」と言われた。ドイツは戦争に負けたが　
考え方を捨てたわけでなかった　と彼女は言う。（続く）

幼いジャスミンは　自分の家庭は　他の家庭と　どこか違うと
感じていた。そして自分の国にいながら、自分たちは　異質なのだ
という気持ちがあって　辛かった。ある日　彼女は喜んで家に帰って
きて　尼になりたいと話した。父親は「アカン」と言うた。「うちは
ユダヤ人やから」。
彼女は歳を重ねるほど、父親と　しばしば論争するようになった。
父親はドイツに留まっていて、そのドイツは父親を非難していて、
父親は常にドイツから距離を置いていた。ジャスミンには　理解
できなかった。
彼女は14歳のとき　ヘルムートと知り合い、7年間　一緒に暮らした。
父親は二人に対して　辛くあたったが　彼女は父親に大変　感謝して
いる。彼女が20歳代の半ばの頃、アメリカのUCLAに入学願書を
送った。父親は　学費など全ての費用を引き受けてくれた。父親は　
自分の夢だったアメリカへの移住を　娘が実現させてくれたと言う
思いだった。
彼女は心理学を専攻し、良い成績で　複数の学位を取った。
留学生活の間に　最初の鬱に襲われた。そして　その頃、海辺で　
Richard Roggという金持ちの実業家と知り合った。1980年に
息子のJesseが生まれた。望まれて生まれた子どもだった。
しかしジャスミンは「奈落のへりで」踊っているような気がしていた。
「脳の真ん中に何かがあって、その振り払えない物と闘っていた。
現実への病的な反応・興奮しすぎた反応と闘っていた。現実から
逃れようとする　抑え切れない欲求と闘っていた。」この不安・動揺を
抑えるのに　精神安定剤は役に立った。酒も役に立った。そのうち
ヘロインをするようになった。
1984年に結婚は終わった。彼女は息子を連れてミュンヘンに
戻った。薬物を買う資金を得るために　靴店を開いた。（続く）

骨の折れる生活だった。ある夜　テレビで病的に太ったBoy Georgeを見た。
彼はトークショーで　一日に十グラムやっていた生活から　どういうふうに　
抜けだしたか　について語っていた。これは一日に使う量であって　多い量
なのだ。ジャスミンは　これを見て、このまま続けていけば　我が身も
そうなると思った。
その間に　前夫Richard Roggは　不動産業の他に別の分野を開拓して
いた。よりにもよって　薬物依存症治療所「プロミセズ治療センター」を
1989年に開設した。ロスアンゼルスとマリブに　施設を建てた。海の
見える超豪華な分譲マンションで、ヨガ教室やテニス場もある。スーパー
スターであるか　診療所の持ち主とコネがあるかで　ないと、とても
買えないサービスだ。
この診療所は　薬物離脱クリニックと言うよりも　五つ星リゾートを
思わせる雰囲気だ。この雰囲気は　薬物離脱の苦痛を少しは
和らげてくれそうに思える。（続く）

依存症の進行した段階では　ドーパミンの含有量は　それほど多くは
下がらないのが問題だ。薬物離脱によって　含有量はまず、下がる。
ここが苦しい段階だが、過ぎてしまえば　たいしたことはない。薬物を
しないでいるのに　適切な薬が役に立つ。薬物をしないまま　ずっと
いることを　人は学習しなければ　ならない。
1999年5月2日から　今まで　ジャスミンは薬物をしていない。
彼女の治療者免許は　その間に失効していた。彼女は　薬物依存症
回復クリニックで　運転手・技師　それからグループリーダーとして
働いて　免許をまた取った。そしてベバリーヒルスで　治療所を開業した。
3年前に好きだった煙草を止めた。煙草を止めたことは　偏頭痛には　
良かったかも知れないが　気分は　どうだか分からないと　
彼女は笑った。コーヒーは　ずっと飲んでいる。

下記サイトから：
http://www.welt.de/vermischtes/article109404625/Eine-progressive-letztlich-toedliche-Krankheit.html

写真 by SACHI