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伝兵衛
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2011年10月02日

ライファーズ(終身刑受刑者)償いと回復の道標 7(その四)

著者 坂上 香(さかがみ かおり)津田塾大 准教授、映画監督。
著書「癒しと和解への旅」岩波書店ほか。

月刊「みすず」2011年9月号 p.52~67から抜粋。本文は 
買って読んでください。315円。
1年ほど経ったら この連載は 本になると思います。
その時は買いましょう。
 
★足下からの脱ゲットー化
 LA南部のコンプトン。
 私はチャールズや弟のケルピソの取材を行うなかで、二人が
幼少期を過ごし、そしてチャールズが今もなお暮らすこの町に
行きたいと思うようになっていた。

ごこでは、カメラを路上で構えるだけで銃だと間違われて銃撃
される危険性があるのだから、チャールズが撮影を躊躇
するのは当然だ。
 「ここに暮らす私たちのなかで、犯罪と関係のない者なんて
いない」と。犯罪がそれほどまでにも身近だということを、
私は改めて実感した。
 チャールズは出所後、アミティの社会復帰施設に二年ほど
身を寄せたあと、あえてコンプトンに戻ってきていた。今までと
違う生き方をしたいなら、悪い環境からは身を離すというのが
鉄則だ。
しかし、彼は、ゲットーの文化を自分の足下から少しずつ
変えていきたいと考えていたのだった。
 ある日、話が被害者に及んだ。チャールズは、傷害致死で
五年間刑務所に服役したことがあったが、その被害者の兄に
あたる人物が近所に暮らしているという。その男性に話を
聞きたいというと、彼は一瞬考え込んだが、直接行って
みようと言った。

チャールスは釈放された時、真っ先に訪れたのが、彼の
家族の元だった。被害者遺族にあたる母親と兄貴、その子ども
たちには殺されても仕方ないと思い、腹をくくって訪れた。
そして、ドン・ファンを殺してしまったことについて謝罪した。
彼らは怒るどころか、謝罪に来たことに感謝し、彼の死を一緒に
哀しんでくれればいいと言った。そして、家族を殺めたチャールズに
対して、新しい人生を歩んで欲しいとまで言ったのである。
 チャールズは、携帯で被害者の兄リチャード・ジョンソンを呼び
出してくれていた。 「血のつながった弟が殺されたけれど、ここに
いるチャールズだって弟みたいな存在なんだ。それにチャールズの
両親、伯母、従兄弟と、一緒に育ってきたんだ。ゲットーでは日々
事故が起こる。もし、チャールズの命を奪ったところで、弟は戻って
きやしない。殺したところで俺がいったい何を得るというんだ? 
弟が二人も奪われてしまうだけじゃないか。」
  「弟には子どもがいた。彼らにも、同じように話してきた。だから、
仕返ししたところで、父親は戻ってこないことはわかっている。前へ
進まなきゃなんないんだよ、俺たちは。より良く生きていけるように、
ゲットーを変えないと。仕返しにしが みついていたら、皆不幸に
なっちまう。」
 意図的な殺人ではなかったが、そうだとしても、家族を殺され
た哀しみやつらさは変わらないだろう。しかし、リチャードは
チャールズに対する応報ではなく、コミュニティ全体の再生を願うと
いう、もう一つの解決法を選択したのだった。そういう発想が
可能だったのは、殺し殺され、という状況が日常茶飯事だったと
いうことや、リチャードがクリスチャンであったということ以上に、
人間のつながりがここにはそもそも存在していたということが
大きいと思う.加えて、チャールズがあえてゲットーに戻ってきた
のも、こうした被害者遺族とのやりとりが あったからに違いない。


Posted by 伝兵衛 at 08:10│Comments(0)
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