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2011年04月07日

ライファーズ 償いと回復の道標 連載1

出発点
月刊みすず 2011年3月号 16~27p から抜粋。
著者 坂上 香 (さかがみ かおり)津田塾大学准教授、映画監督。
著書「アミティ・脱暴力への挑戦」(日本評論社)、映画作品
「ライファーズ」ほか。

★ 人間には、他者の存在がなくてはならない。単に一緒にいるた
めだけではなく、サボート、理解、そして刺激(光を与えてくれ
る存在)が必要だからだ。たとえば ある人が、ストレスを抱え、
最も人とのコミニュケーションを必要としている場合に、恥の意識
や罪悪感、そして恐怖心を他者から植え付けられてしまうこと
はよくあることだ。多くの親、教員、宗教者、そして一人の人間
として接するべきそれ以外の人々が、痛みを伴う語りに対して、
あまりにも無関心に聞き流してしまうからだ。しかし、善意もま
た、不十分なのである.
マックスウェル・ジョーンズ ★


米国の刑務所を舞台に、ライファーズ(終身刑受刑者)をめぐる
ドキュメンタリー映画を製作した。そして、その映画と共に
私は国内外を行脚し、被害や加害をめぐる対話を重ねてきた。
2007年以降は、依存症の親を持つ子どもたちや、ドメスティック・
バイオレンス(DV)の影響を受けた子どもたちと表現活動を
行ってきた。

自ら選んだ道標は、私をある方向へとナピゲートし、旅の終点に
向かって何らかの重要なヒントを指し示してくれる。その中心が、
暴力をめぐる「当事者」だ。
 償いや回復をめぐる私の旅では、「当事者」が、かつての
加害者であることもあれば、被害者の立場や、その両方を経て
きた人だったりもする。さらには、被害者や加害者の家族や
友人であったり、支援者や治療者の立場であったりと、
いわゆる当事者の範囲を超える人もいる。
 私の旅における「当事者」は、揺れ動きながらも、自らの
体験のみに振り回されることなく、しかし、それぞれの体験を
拠り所に、進むべき道をデモンストレートしてくれる人達
(体現者)である。

◯ 旅の始まり
 
1990年代末, 日本のある女性刑務所から講演依頼があった。
ちょうど私が企画・制作した米国の更生プログラムに関する
番組が 放送された直後だった。

受刑者の大半が、土日を除く一日のほとんどの時間を、刑務
作業や職業訓練にあてている。日本では懲役刑がほとんどで
仕事をすることが社会復帰に役立つと古くから考えられてきて
いるためだ。
受刑者は特別な理由がなければ話すことが許されていなかった。
特に作業中は、誰かと言葉を交わすだけで、懲罰の対象に      ‘’
なってしまうという。  
それらにつきまとう恥、屈辱感、そして孤立感は、外の世界
からの訪問者である私には、正直いって、違和感を覚える
ものばかりだった。
取材先の米国の更生施設では、日常的に恥や屈辱的な思いを                  
させることは人を卑屈にさせ、人間的成長の妨げになると考え 
られていた・罪に向きあうためにも日常的な会話が奨励され
受刑者を孤立させない工夫が随所にあった。

日本でも、受刑者の多くに深刻な虐待の被害体験があるはず
だが、被害の有無や詳細は、直面しようとしなければ出て
こないはずだ。また、自らの犯した罪に向き合う必要は
言うまでもないが、自らの被害体験に向き合えなければ、加害
体験に向き合うことさえ難しいというのが米国での取材を通し
て痛感してきたことである。刑務作業や職業訓練中心の態勢で
は、そのいずれにも向き合えるはずがない。
 彼ら/彼女らは、やがて釈放され、社会に戻る。恥、屈辱感、
孤立感を心身に刻み込む刑務所の体験は、その後の彼女たちや
私たちの社会にとって、何をもたらすのだろうか。

◯日本初の刑務所内TC

2009年12月、「島根あさひ社会復帰促進センター」へ行った。
民間と法務省による共同運営形式の、新しいタイプの刑務所だった。
それはPFI(プライベート・ファイナンシャル・イニシアチブ)
方式と呼ばれ、民間の資金や技術を活用して、公共施設などの
建設から、維持管理、運営、公共サービスの提供までを行う
事業である。日本では、1991年にPFI法(民間資金等の活用に
よる公共施設等の整備等の促進に関する法律)が制定され、鉄道、
道路、病院等と同様に、矯正施設もその対象になった。

2007年以降、この方式の刑務所が四ヵ所誕生している。
島根県の浜田市に その一つにあたる男性刑務所が存在する。

 前述の番組を制作してから数年後、同じ米国の更生プログラム
を舞台に、私はドキュメソタリー映画「ライファーズLifers
終身刑を超えて」を製作した。その更生プログラムが、これか
ら向かうPFI方式の刑務所にも導入されたという。

刑務所特有の威圧感や冷たさが感じられない造りになっている。
そのガラスドアの向こうに、馴染みの顔が見えた。米国の犯罪者
の更生施設アミティ(Amity)の創設者のナヤ・アーピターと
ロッド・ムレンだ。二人とは十五年前に取材を通して知りあった。

ロッドは「ここには、すでに、TCが存在している。」と言った。
 
TCとは Therapeutic Community の略で、日本では、治療共同体や
回復共同体と訳されている。ある考え方や手法を使って、同種の
問題もしくは症状を抱える人たちの回復を援助する場のことだ。
多くの場合、同じ問題や症状を共有する人々が語り合うことを
通して互いに援助しあう、自助グループのスタイルをとる。

TCは、1940年代半ばに 英国の精神科医らが 精神病院で始めた
のが最初だと言われている。米国では、1958年に、薬物依存者の
チャック・ディードリックが始めた。彼が創設したシナノンという
組織によって、その後 TCムーブメントと呼ばれるまでに、
広まっていった。
アミティは、後者のシナノン出身者等が、1981年に開始したNPO
である。アリゾナ州のツーソンを拠占に、現在はカリフォルニア州と
ニューメキシコ州の三州で活動している。名目上は薬物依存症者を
対象としているが、実際は薬物にとどまらず、ありとあらゆる
嗜癖問題を抱えた人々がいる。

◯蒔かれた種 
私は繰り返しアミティを訪問し、TCのアプローチは刑務所
だけではなく、日本社会一般に必要なものだという思いを強め
ていた。そして、日本でも、実際にス々与フから話を聞いたり、
その手法に触れる機会を作ろうと決意した。

「アミティ日本招へい全国実行委員会」と名付け、数ケ月で
必要な寄付を集めた。
 
仙台ではナヤとベティの講演会の他に、全日のワークショップを
行った。地元の有志が主体となり、50名程度の参加者が
集まった。そこで浮かびあがってきたのは「いじめ」という
問題だった。

 その後、実行委員会は「アミティを学ぶ会」と名を改め、
継続的な活動を行っていった。そして、勉強会などを通して、被害、
加害の垣根を越えた国内の「当事者」に出会っていく。
「アミティを学ぶ会」は2008年から特定非営利活動法人
out of frame に変更。http://outofframe.org.








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Posted by 伝兵衛 at 17:34│Comments(0)薬物依存症
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