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2013年08月20日

薬物依存は家を得てから回復する

森川すいめい、”自分のペースで住むということ~
ニューヨークとメルボルンの支援現場から学ぶ”
月刊みすず、2013年8月号、p.18~25.
から抜粋:
森川先生は 精神科医。一陽会陽和病院。著書「漂流
老人ホームレス社会」朝日新聞出版。

大切なことは 支援される本人が「どうしたいのか」で
ある。この本人がどうしたいかに沿って、まずは住む
場所を決めていく「ハウジングファースト」 Housing First と
いう支援方法がある。
ニューヨークで 薬物依存症の人の家を訪問した。
「ナンシー(仮名)は、夫がいて子どもがいました。
しかし薬物に負けてしまった。家族がバラバラに
なりホームレスになりました。どうにもならなかった。
彼女はステップアップ方式の支援にはのりません
でした。そんなときに私だちと出会いました。私たちは、
まず彼女に家を用意したのです」
家を得てから、薬物をやめていくプログラムを受けるように
なったという女性の家の扉を叩くと、中からその女性が
出てきた。
ナンシーは家を得て、プログラムを受けていく中で家族と
和解ができて、一緒に住むことができるようになっていた。 

ハウジングファーストを行うスタッフは言う。
 「人間の能力を他人がジャッジしながら行う支援はいらない。
住まいは、人間のあたりまえのもの、権利なのです。ドラッグ
をやめられたら家を得るのではない。家を得てからドラッグを
どうやめるかを考えるのです」

ニューョーークとメルボルンの現場を見て感じたのは、人間を
管理することのむなしさであった。人間の能力を上からジャッジ
して管理していく支援体制は旧来の支援体制だと言われるの
だが、私たちの国ではまだ、この旧来の支援体制が大きく残存
している。そうあるかぎりは、患者はいつも、支援者の顔色を
見て答えを考えるようになる。

 ところがメルボルンでもニューヨークでも、そこで出会えた
支援者は、患者の、否、当事者の、否、人間の能力をジャッジ
しなかった。軸はいつも本人にあり、決定権だけでなく、考え
ることも本人から奪わなかった。失敗しても上手にできなくても、
だからといって権利を奪うことはなかった。ただ単に、本人の
生きるペースを奪わなかったということだった。
 
 この文章をきっかけに、現場に行って新しい発見をしてくだ
さる人が増えることを願ってやまない。精神科病院がなくなって
いくことが大事なのではなく、なくなっていく過程で何を実現
させるかが大事なのだ。
薬物依存は家を得てから回復する


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Posted by 伝兵衛 at 13:32│Comments(0)薬物依存症
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