2016年01月23日
クリスタルメス(あるいはヒロポン)(9最終回)
大晦日の次の週は「人生で最悪の時」だったとラルフは言う。1月13日の朝9時に
青少年局が電話してきた。予告なしの薬物検査だった。分娩のときに血液中に
不法薬物が見つけられた場合に そういう検査が普通は行われる。電話のあった
その日に 青少年局の職員が来て、コーラとラルフから 生後2ヶ月の息子を
引き離して連れて行った。春までは 週に一度 2時間、赤ちゃんに会うことが
許された。それから山の中の嗜癖専門病院での治療が始まった(このブログの
カキコミのNo.2と3にでてくる病院)。二三週間したら二人は退院し、前の古い
アパートに戻る。コーラの母親が退院のために アパートを整理してくれた。
壁にペンキを塗り、壊れた家具を捨ててくれた。ラルフの12歳の娘は喜んでいると
ラルフは言う。親と二人の幼いきょうだいと一緒になれるのを喜んでいる。ラルフは
治療士に手伝ってもらって臨時工の職に応募する書類を書いた。彼の履歴には
15年の空白がある。彼の人生の半分にあたる。「質問されたら 正直に全て説明
する」とラルフは言う。
ラルフは外の七面鳥を見ていた。その後ろにはエールツ山地が輝いていた。「人生
を変える気になったのだから そんなに悪いことはない」と彼は言う。この
言葉は 暗記した文章を そのまま言うているように響かないこともない。しかし
あと二三週間で退院だ。(おしまい)
下記サイトから:
http://www.sueddeutsche.de/leben/abhaengig-von-crystal-vater-muttermeth-1.2721404-4
写真提供:那智勝浦おとん様
青少年局が電話してきた。予告なしの薬物検査だった。分娩のときに血液中に
不法薬物が見つけられた場合に そういう検査が普通は行われる。電話のあった
その日に 青少年局の職員が来て、コーラとラルフから 生後2ヶ月の息子を
引き離して連れて行った。春までは 週に一度 2時間、赤ちゃんに会うことが
許された。それから山の中の嗜癖専門病院での治療が始まった(このブログの
カキコミのNo.2と3にでてくる病院)。二三週間したら二人は退院し、前の古い
アパートに戻る。コーラの母親が退院のために アパートを整理してくれた。
壁にペンキを塗り、壊れた家具を捨ててくれた。ラルフの12歳の娘は喜んでいると
ラルフは言う。親と二人の幼いきょうだいと一緒になれるのを喜んでいる。ラルフは
治療士に手伝ってもらって臨時工の職に応募する書類を書いた。彼の履歴には
15年の空白がある。彼の人生の半分にあたる。「質問されたら 正直に全て説明
する」とラルフは言う。
ラルフは外の七面鳥を見ていた。その後ろにはエールツ山地が輝いていた。「人生
を変える気になったのだから そんなに悪いことはない」と彼は言う。この
言葉は 暗記した文章を そのまま言うているように響かないこともない。しかし
あと二三週間で退院だ。(おしまい)
下記サイトから:
http://www.sueddeutsche.de/leben/abhaengig-von-crystal-vater-muttermeth-1.2721404-4
写真提供:那智勝浦おとん様
Posted by 伝兵衛 at 20:56│Comments(0)
│薬物依存症回復支援
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