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2009年06月19日

アルコール依存の怖さ侮るな・和田 秀樹

精神科医・国際医療福祉大学教授
和田 秀樹
産経新聞 2009年6月18日から 抜粋。
記事は 買って読んでください。

 最近、酒にからんだ有名人の失態がマスコミを騒がせる
ことが多い。若者に人気のタレントが泥酔して公然
わいせつ容疑で逮捕され大きなスキャンダルとなった。
 
 私が言いたいのは、処罰が不十分であるということ
ではなく、われわれ精神科医の目から見て、こうした状態
になれば、治療開始、あるいは断酒も必要だということ
である。

もしも一般の人がマスコミ報道を通じて、この程度のことは
酒の上での失敗でよくある話と思ってしまうことは、
非常に危険な誤解なのだ。
 
 強調したいのは、今回のような問題を起こした人が周囲に
いた場合、あるいは自分がそうした失敗を起こした場合には、
既に治療が必要なレベルに達し、アルコール依存症との診断を
受ける可能性が大きいということである。
それは日本というより国際的な基準に準じた診断である。
 現在のアメリカ精神医学会の精神障害の診断基準では、
7つの基準のうち12カ月の間に3つ以上で基準に当てはまると、
物質依存(アルコールの場合はアルコール依存)とされる。

 報道内容からしか判断できないが、先のタレントの場合は
この3つ以上の基準にあてはまるのではないか。つまり、
アルコール依存症の診断を受ける可能性があるのだ。
人が考える以上にアルコール依存は、深刻な心の病なので
ある。ここで治療を始め、場合によっては断酒をしないと、
さらなる精神的、身体的、社会的問題を生じるからだ。

 2002年にWHO(世界保健機関)が行った自殺者の生前の
状態の調査結果によると、自殺者の約18%が薬物乱用であり、
その大部分がアルコール依存症だった。
これは欝病に次ぐ大きな要因なのである。
 
 先に述べたレベルで治療が必要なもう一つの大きな理由は、
症状がさらに進行して、離脱症状が出てしまうと、アルコール
がやめにくくなることだ。この離脱症状は禁断症状として
知られるものである。
 このレベルになると入院治療がほぼ避けられない。アルコ
ール依存症の診断を受けることは社会的生命を失うことではない。
治る病気であるのだ。
 しかし同時に、治療が必要な病気でもある。「あのくらいはよく
あること」という誤解が蔓延するのは社会的な損失となる。
正しい知識ときちんと治療を受けることの大切さが社会で
共有されることを切に望みたい。  


Posted by 伝兵衛 at 11:07Comments(0)薬物依存症