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2008年12月30日

発達障害と非行/藤川洋子教授

朝日新聞2008年12月29日 紙上特別講義
京都ノートルダム女子大 藤川洋子教授。
非行から見えてくるもの 連載2.
から抜粋:
(長い記事です。買って読んでください)

なぜ、その子が非行に走ったのか。事情を調べても
説明かつかなかった行動の背景に、生まれつきの
脳機能の障害である発達障害が潜んでいることが
認められ始めたのは、90年代の後半だった。05年の
発達障害者支援法の施行などで、ようやく支援体制
が組まれ始めた。

 発達障害の中でも、自閉症を中核とする広汎性
発達障害(PDD)は、不幸にも子どもの犯罪や
非行との関係で注目を浴びるようになってしまいました。
 実際に犯罪や非行に走る子ばごく少数なの
ですが、概して集団の中で孤立しがちです。
彼らに社会性が身につかないのは生まれつきの脳の
障害に由来するのに、発達障害が広く認知される
までは親の養育の問題だととらえられがちでした。
支援をすれば障害が目立だなくなり、環境に適応できるよ
うになります。それには、早期に周囲が障害に気づき、
支援の環境を整えることが求められます。

一般に、非行少年には、まず反省が求められます。しかし、
PDDの子は社会から何を求められているかが わかりにくい
特性があり、時にとん ちんかんな対応をしてしまう。
それで「本当に反省しているのか」とたたみかけられ
るという悪循環があります。
  一例をあげます。父親に激しい暴力を加えた19歳の少年
が、少年院で「自分の罪を反省する」という課題を与えら
れました。彼は懸命に考え、面接した私に言いました。
 「何度反省しても、64発でした」。彼にとっての反省は、
父親を殴った回数を念入りに数えることだったのです。
  「心からの反省」を求めることは、しばしば永遠の平行
線を意味します。こうした非行少年には「反省なき更生」。
という道も探るべきです。
   
  「私にはあなたの思いがわかるよ」と言うような「受容
と共感」のアプローチも好ましくありません。人により接
する態度が変わるのは、かえって混乱を深める結果につな
がります。
 一貫した態度で社会のルールを敦えることが大切です。

反省できないのを責めるのではなく、安心できる居場所を
提供し、そのうえで社会で生きていくにはどうすればいい
のか、その人の特性に合ったライフスタイルを一緒になっ
て探していくのです。
 そして何より重要なのは、周囲が発達障害について理解
することです。

広汎性発達障害 ①他人との交流がスムーズにいかない
②言葉の発達の遅れがある③興味や関心が偏りこだわりが
強い-という特徴が、3歳くらいまでに現れる。このうち、
知的障害を伴わないものを高機能自閉症、さらに言葉の
発達に遅れがないものをアスペルガー症候群と呼ぶ。
PDDは
Pervasive Developmental Disorders の頭文字。  


Posted by 伝兵衛 at 06:43Comments(0)