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2008年06月27日

被害者宅への手当を怠ると/井垣 康弘

君たちのために 産経新聞夕刊 連載
2008年6月25日から 抜粋:

 前回、交通死亡事故を起こした少年を保護観察
に付するに際し、私が担当裁判官だったら「保護司
が毎月少年を連れて被害者宅を訪れ、お線香を上げ
させていただく」ように処遇勧告を行うと述べた。

 こういう手当を怠ると、次のようなことが起こり
がちである。
 事故直後に母親と二人で被害者宅で仏壇に
手を合わせたとき、「働いてお金が入るようになり
ましたら、改めて連絡させていただきます」と言い
残して辞去していた。
 しかし、少年院送りを免れ、保腰観察になってから、
あっという間に3年がたった。その聞一度も
お詣りに行っていないし、連絡もしていなかった。

 するとある日突然、簡易裁判所から「調停期日
呼び出し状」が届いた。問い合わせてみると「少年
が働いていることが分かったので、賠償金5000万円
を支払うとの調停を求める」との申し立てがあった
とのこと。

 どういう対応をすればよいのか、弁護士会の
無料法律相談を受けに行った。「赤信号無視という
不法行為による損害賠償債務は、 3年の消滅時効
に掛っている が、時効を援用して支払いを拒絶するか、
援用せずに、金額・ 支払い方法を話し合うかは、
まったくあなたの自由意思です。」などと懇切
な説明を受けた。
  そこで、調停期日に出掛け、先方の弁護士から
「約束を守らなかった人に時効を援用する資格がない
(=権利の濫用)」としかられた。
時効援用の許否で本裁判をすると結構長引くので、
それはしばらく脇において、中身の話し合いを行った。
毎月5万円を20年間支払う(総額1200万円)という
ところに落ち着いた。(弁護士、元家裁判事)
  


Posted by 伝兵衛 at 08:50Comments(2)