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伝兵衛
伝兵衛
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2007年05月15日

加害者の償いと被害者の赦し

非行少年は 加害者であり 被害者です。
非行グループは 社会人を 指導者に持ち、上級生は 下級生を支配します。
パシリは 金と労力を 奪われます。パシリは グループ外の子どもから
金を取り 弱い立場の子を 虐めます。

標題について、坂上香の ドキュメンタリーフィルム「ライファーズ」
<Lifers. 終身刑受刑者>を題材に 社会学者 上野千鶴子は
論じて おられるそうです。
終身刑受刑者は 被害者からの 赦しが なければ 出所できないのでしょう。

これに ついて 一橋大の宮地尚子先生が 月刊みすず5月号に
”環状島--トラウマの地政学9” として 書かれております。
続き物です。以下 その抜粋:

「和解とは相手を 赦すということではなく、相手が 存在するのを 赦す
ことである」という言葉を 聞いたことがある。
被害者にとって 加害者は もう 臨在感や 圧倒的な支配性を もたなく
なっている というのが 赦す状態である。
そうなるためには 当然 加害者が 変わる必要が ある。それだけでなく
その変化を 被害者の側が 実感として 受け入れられる ようになり
両者の関係が 変化して 外傷的絆から 被害者が 解き放たれていく
必要が ある。
被害者は たいてい 加害者に真の謝罪を 望む。それは 真の謝罪は
加害者が もう 事件当時の 加害者でないことを示し、そこには 二度と
戻らない ということの 宣言だからである。
外傷的絆から 被害者が 少しずつ 開放されていく ために 加害者が
できることは 加害者自身が 変わり それを 被害者に示すことである。
しかし 人間は そう簡単に変われるだろうか。現実の条件の中では
きわめて 困難であることが多い。
加害者への働きかけが 有効に作動しない場合は どうすればいいのか。
支援者や 治療者が 加害者の(かつていた)場所に いくことで その
人を 助け出すことは 出来るのかもしれない。
加害者の幻影の前に たちはだかること。
いまだ 怯え、また 加害者が やってきたと思って ますます深く
奥に潜ろうとする被害者に対して、「わたしは 加害者ではない。
あなたの味方なのだ」と 手をさしのべ続けること。
「あなたを 苦しめた 加害者は もう ここには いない。あなたの 
見ているのは 幻影であり あなたの おそれているものは もう 
過去になった」と 繰り返し伝え 頭でなく 身体で 信じてもらえる
ようになること。
そういう意味では 被害者が 治療者や 支援者に加害者の像を
投影して 激しい感情反応が 起きたときこそ 被害者にとっての
回復の転機になりうるのかも しれない。
同時に再外傷の起きうる いちばん危険な ときでもあるが。
  


Posted by 伝兵衛 at 09:30Comments(0)